【正しい勉強法 間違った勉強法】よくある7つの勉強方法についての疑問を解説!後編

前半は以下の4つの疑問について解説してきました。
勉強をしてるときに音楽を聴きながらやるのはいいの?悪いの?
勉強をする場所は毎回変えた方がいい?それとも一緒?
教科書や問題集にマーカーや下線は引いた方がいいの?
何度も何度も覚えるまで教科書を読んだ方がいいの?
後半も引き続き、よくある疑問に答えていきます。
暗記カード帳は効果あるの?
A 効果はあります。でも作成に時間がかかるので、コスパを考えて使おう。
古典的ではありますが、表面に問題、裏面に答えを書いたカードをまとめて勉強する方法、いわゆるカード帳は学習効果が高い勉強方法です。
その理由は、記憶を定着させるための必須条件である頭を働かせる事ができるからです。
カード帳では、表面の問題を見た後、回答を考えたり、思い出したりします。そのため、記憶を思い出す努力が欠かせません。
その結果として、復習効果が高まり、記憶の定着につながります。
ただし、カード帳を使う時に気をつける事は、いつも同じ順番でやらない事です。たまに順番をシャッフルする事で前述の流暢性の錯覚を起こさずに済みます。
同じ並びで勉強するとそれで覚えちゃいますからね。
カード帳は学習効果は高いのですが、使うのには人を選ぶと思います。
なぜなら、作ってみたらわかりますが、100問分のカードを作るのに普通に半日とかかかってしまいます。これを受験の全教科全範囲作るのはかなり難しいですよね。
なので、市販の科目別暗記カード帳みたいなのがあれば、購入して利用するのはいい勉強法だと思います。
その一方で、範囲にもよりますが、一から自分で作るのは、少々コスパが悪いかもしれません。
もちろん、カード作りをこまめにできるであれば絶対に使うべきです。
「自分はまめじゃないし、めんどくさがりだよ」って人、大丈夫心配しないでください。
記憶を思い出す練習をする事が重要なのであって、方法はカード帳に限られません。
テキストから重要な点を抜き出し、自分で自分に定期的にテストするだけでも十分学習効果は得られます。
例えば、テキストを1章読み終えたら、その中から自分で問題を数問作って、自分で答えるみたい方法です。
参考記事
この方法の効果は以下の理由からかなり高いと考えられます。
第一に問題を作るためには、理解していなければならない点
第二に問題を作る際にどこが重要かどうかの視点が持てる点
第三に問題を解くことにより、本当にその範囲を理解しているかが認識できる点
二点目の補足をすると、この視点はまさに出題者としての視点であり、この視点があると本番の環境においても、出題者はこういう意図を持ってこの問題を作成しているという事が分かるようになります。
そうすれば、この問題の出題意図はこうだから「こうやって回答するのが出題者の望んだ答えだ」という考え方をできるようになるので、結果として高得点が望めるというわけです。
まとめると、カード帳は効果があるので使えるアプリや市販のカード帳があればぜひ利用する事をお勧めします。
ない場合は、自分でカード帳が作れる場合はぜひ作ってみましょう。作れない性格の人は、わざわざカードに書き起こす必要はないので、その場で問題を作って自分で自分に問題を出してみましょう。
そうする事で、その問題の範囲の理解を確かめられると共に思い出す努力をする事で記憶の定着を測れます。
板書を綺麗に写すのは意味があるの?
A 全くありません。今すぐやめましょう。
これも多い疑問だと思います。大半の授業では、先生が板書したことをノートにまとめる事で授業が進んでいくのではないでしょうか。
でも、板書を写す事に特に学習効果はありません。なぜなら、もうお分かりの通り、そこに頭を使う要素がないからです。
板書を写すのはただの作業であり、何かを考えたり、思い出しながらやってはいないですよね?
であれば、その作業に意味は全くありません。重要なのは、授業でやっている事の中身を理解し後から復習できるようにしておく事です。
でも後から復習なんて、問題集をやったり大抵の場合は問題プリントがあるでしょうからそれをやればいいだけの話です。
「板書をしていて、先生の話を理解できなかった…」というのが一番最悪な授業の受け方です。
板書なんてしなくていいから、まずは先生の言っていることを完璧に理解することに集中してください。
人間はマルチタスク、要するに文字を書きながら、同時に耳で先生の言っていることを理解することはできません。
文字を書きながら話を聞けば当然ながら、理解度は落ちてしまいます。
なので、気になったことや理解ができていないと感じるポイントをノートにメモするのはいいですが先生の言ったことや書いたことを一字一句写すのは時間の無駄ですので、やめましょう。
一つの範囲を集中的に勉強した方がいいの?、それともいろんな範囲?
A 色々な範囲をした方が良い 。
この問題は交互練習という言われる問題であり、科学的には一つの練習を集中的に行うよりも色々な練習を交互にやった方が練習効果が高いとされています。
上記のテキストを繰り返して読むことの問題点でもあげた通り、同じ範囲の問題をずっと解いていると、当たり前ですが、解けるようになってきます。
でもそれは、錯覚です。集中的に獲得した知識は時間が経つと忘れちゃう可能性が高いのです。
また、ずっと同じ単元ばかりやっていると問題を見る前からこの単元はこうやって解くという認識が刷り込まれてしまいます。
これは非常に問題です。なぜなら、試験では、これは何々に関する問題ですとは明らかにしてくれないからです。
そのため、自分でこれは〇〇の範囲の問題であり、こういう解法を使えば解けるなっと判断しなければなりません。
同じ単元を繰り返しやってしまっては、この判断を行う訓練ができないので本番でどの範囲の問題か分からずに問題が解けないといった事が起こるのです。
なので、お勧めは一番広い範囲の問題、例えば、総復習とか総テストみたいな問題から入って、解けなかった問題については各単元で理解を深める。
そしてまた総テストに戻るというやり方です。この方法であれば、この問題はこの範囲の問題であるという判断能力を鍛えられます。
終わりに
勉強方法のよくある疑問について答えてきました。
学習効果がないにも関わらず、学生の多くがやってしまっている方法はたくさんあります。
先生自身がその方法で勉強してしまっているために、間違ったまま生徒に教えてしまったり、塾の先生も自己流の勉強法を教えてしまったりしているのではないでしょうか。
でもそれが科学的に正しいとは必ずしも限らないので、正しい勉強法で勉強して効率的に学習しましょう。そうすれば、無駄な勉強時間を減らすことができます。
余った時間を他の勉強に当てるもよし、好きなことするもよしです。この機に無駄なことはやめて、学習効果を高めましょう!